ウイスキーを熟成してみるブログ

初心者がミニ樽でウイスキーを熟成してみるブログです。

コロナが怖いならウイスキーを飲めばいいじゃない

体調不良にはお酒を

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古今東西さまざまな形で「体調が悪いならお酒を」といったニュアンスの似通った風習があります。

例えば日本には古くから卵酒という文化があることはご存じでしょうか?

卵が高価だった時代、その栄養価の高さが認知されており、体温が上がるお酒と一緒に混ぜて飲むことで気付けとしていたようです。

 

また、日本では数年前から甘酒がブームになりましたが、甘酒もその栄養価の高さから「飲む点滴」と言われてその効能が注目されているようです。

 

 GREATISTという健康コラム的な記事を提供しているアメリカのサイトで ” 喉の痛みにはウイスキーでうがいを(Gargle Whiskey for a sore throat) ” という記事があります。

以下原文。

whiskey could help soothe the throat. Add a spoonful to warm water and gargle; the mixture will help numb the throat. Including a teaspoon of honey can also help coat the throat and soothe irritation.

要約すると、「少量のウイスキーをお湯で割ってうがいすると喉の痛みが和らぐよ。蜂蜜を加えると喉をコーティングしてくれて刺激がもっと和らぐよ。」ということだそうです。

嘘か本当かはさておき、アメリカにはこのような知恵袋的なものがあるようです。

 

蜂蜜入りウイスキーのお湯割りってホットトディでは?って感じですが、ホットトディと言えば連続テレビ小説マッサンの中で何度か登場したのでご存じの方も多いかもしれません。

en.wikipedia.org

 

ホットトディはウイスキーのお湯割りに蜂蜜に加えて、レモンのスライスやシナモンなどを追加したスコットランドに伝わる飲み物です。

1918~1919年に世界中で大流行して(パンデミック)多くの死者を出したインフルエンザ、通称スペイン風邪に効く薬と考えられていたようです。

 

以上のように、古くから世界中でお酒を使った飲み物で風邪のような症状を緩和しようという習慣が数多くあります。

 

お酒を飲む人ほど風邪をひきにくい

乱暴な言い方ですが、体調が悪いときにはお酒を飲めばいいことはわかりました。

でも知りたいのはどうしたら体調不良を避けられるか?ではないでしょうか。

昨今の新型コロナウイルスの話題もありますし、体調不良≒風邪のイメージが一般的かと思います。

当然のことですが、栄養のある食事と十分な睡眠をとる、人ゴミを避ける、手洗いうがいを徹底するだけで風邪はかなり予防できます。

 

でも、なんかこう、もっとグッとくるやつ欲しいですよね。

我々酒飲みが自己肯定感を高められるようなエビデンスとか!!

 

ありました。

しかも日本の東北大学の研究で。

Frequent alcohol drinking is associated with lower prevalence of self-reported common cold: A retrospective studyというタイトルの論文が2012年に発表されています。

この研究は仙台で行われた定期健康診断に参加した899名の男性からアンケート形式でデータを取って分析しています。

これによれば、飲酒量(純アルコール換算)よりも飲酒頻度の方が明らかに風邪をひく回数に関係していることが分かったようです。

論文中のデータは表形式ですので、グラフにしてみました。

 

まずは飲酒頻度と風邪をひくリスクの関係から。

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Ouchi et al. BMC Public Health 2012, 12:987より著者作成

全くお酒を飲まない人(飲酒頻度が0の人)が風邪をひくリスクを1としたときに、お酒を飲む人かは明らかにリスクが低くなっていることが分かります。

特に年に複数回風邪をひくリスクは毎日飲む人では半分以下になっています。

しかも右肩下がりなので、飲酒回数が多いほど、風邪をひきにくいという結果です。

 

奥さん、これは完璧ですよ奥さん。

「毎日お酒ばっかり飲むんじゃないよ!体調崩したら仕事行けないじゃない!家にいても迷惑なんだから外で仕事して稼いできなさいよ!」

的なことを言ってる奥さん。

我々が毎日お酒を飲むのには理由があるんですよ。

通勤の満員電車や狭い会議室で体中に付着したウイルスをアルコール消毒するという、確固たるエビデンスに基づいた理由がね!!

 

さて、お酒を飲めば風邪をひきにくいからと言ってジャブジャブ飲んでいいかというとまた別の話のようです。

飲酒量と風邪をひくリスクの関係を見てみましょう。

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Ouchi et al. BMC Public Health 2012, 12:987より著者作成

アルコール摂取量が0の人が最も風邪をひくリスクが高いのは同じですが、少しでも飲酒する場合、飲酒量が増えればリスクが下がるわけではないようです。

つまり前のデータと併せて言えることは、毎日少量のお酒を飲むと効率よく風邪の予防ができそうだということでしょうか。

奥さんもこれからは

「毎日アルコール消毒してくれてたなんて知らなかったわ。大好きなウイスキーでも飲んで疲れをほぐしてね。でも飲みすぎも体に良くないからほどほどにね。愛してる(はーと)」

てな感じのことを言ってあげてください。

きっと喜んできちんと飲酒量をコントロールするようになりますよ。

知らんけど。

 

まとめ

結論としてはお酒は風邪の予防ができるし、症状も緩和できるということですかね。

最近はコロナさんのおかげで消毒用アルコールがドラッグストアなどでも手に入りにくくなっているようです。

一部ではスピリタスなどの高純度なお酒で代用している方もいるようです。

それぞれで対策をすることに異議はありませんが、ちょっと騒ぎすぎではないかと思ったりもします。

今回の新型コロナウイルスは注目されていますが、そもそも一般的な風邪の原因は10~15%くらいは既知のコロナウイルスが原因と言われています。

通常の風邪でも免疫力が弱っている人や他の疾病がある人は重症化しやすいので、風邪によるリスクはそもそも存在していたのではないでしょうか。

私は寝るときに口呼吸を予防するテープを口に張るようになってから、数年は一度も風邪をひいていませんが、今回に限らず普段から手洗いうがいはしています。

既に言われていることですが栄養のある食事と十分な睡眠をとる、乾燥を避ける、人ゴミを避ける、手洗いうがいを徹底するだけでかなり予防できるはずです。

でもどうしても不安だという方、

そんなにコロナが怖いならウイスキーを飲めばいいじゃない

おいしいですし。

 

*本記事は病気の予防、治療を保証するものではありません。